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米国電線産業の現状と展望 
商品番号:No.237 |
メーカー名:MERIJ|型番:No.237
インターネット価格 \10,000
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電線事業に関わっている人でも、知っているようで、存外よく分かっていないのが米国電線市場である。2010年頃に欧州の大手電線メーカーであるPrysmian(イタリア)、Nexans(フランス)、ABB(スウェーデン)が挙って米国南東部に最新鋭の超高圧電力ケーブル工場の建設を開始した。 ABBは2015年には新工場をSouthwire(米国)に早々と売却しているが、それらは「米国の安定した電力需要の伸び」、「再生可能エネルギー使用量の増加見込み」、「老朽化インフラの修繕および更新需要」を前提とした投資であったと言える。その後、LS Cable(韓国)が欧州に割って入るように電力ケーブル市場に参入し、Prysmianが米国第2位のGeneral Cableを買収し、米国市場における販路を確保した。今後、需要増が見込まれる電力部門および建設部門で熾烈な受注合戦が繰り広げられる。 2017年1月20日、Donald John Trumpが第45代アメリカ合衆国大統領に就任した。Trump新大統領は連邦議会での施政演説で、米国民の利益を最優先とする“米国第一主義(America First policy)”を徹底することを強調した。その保護主義的な政策を導入する演説の中で「国内のインフラが酷く老朽化しているのに海外で何兆ドルもの支出をしてきた」と、これまでの米国政府の姿勢を批判した。また、国内のインフラ開発に関して、1兆ドル規模の民間および公共投資を創出する法案の承認を議会に求めるとした。米国のGDP成長率は2010年以降2%前後で安定して推移しており、人口は2016年の324百万人に対して2050年に389百万人(増加率20%、CAGR+0.5%)に増加すると見込まれている。また、電力消費量も増加傾向が継続する。