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中国の銅産業の現状と展望(第2部) 
商品番号:No.233 |
メーカー名:MERIJ|型番:No.233
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中国は2000年代に入り急速な経済成長を遂げ、2010年にはついに日本を抜いて米国に次ぐ世界第2位の経済大国になったが、リーマンショック後の4兆元にのぼる大規模な景気対策に端を発した過剰生産能力、過剰在庫、過剰債務問題は、中国経済に大きな減速圧力としてのしかかった。その結果、経済成長率はそれまでの2ケタ拡大から急激に減速し、2016年には6.7%に留まった。中国の抱える過剰生産能力の問題は、鉄鋼、アルミ、セメント、石炭等の産業において顕著となり、世界や日本の産業にも大きな影響を及ぼしている。こうした中で、2016年から開始された「第13次5カ年計画」は、中国経済の持続的発展を確保するための多くの課題が盛り込まれた国家戦略となった。なかでも非鉄金属産業の発展は、中国の持続的な発展における中核的な課題のひとつと位置付けられている。 中国の銅産業については、国内銅鉱山、製錬業、加工品製造業に至る全ての部門において、中国経済の成長とともに急拡大を遂げた。2015年末で、非鉄金属企業の数は約8,600社にのぼり、そのうちの銅関係企業は1,690社と22%を占める。また、2015年の銅地金の消費量は、993万トンで世界第1位(世界シェア:44%)であるとともに、銅地金の生産量も740万トンと世界第1位(同33%)、電線・伸銅等の銅加工品も1,545万トンと世界第1位(同63%)となり、銅鉱石(銅精鉱)の生産を除く銅の川上から川下産業まで世界最大の規模となっている。 中国の銅需要は今後も増加が見込まれているが、これまでのような急拡大から安定した成長へと移行するものと見通される。安泰科によれば、2020年までの銅消費量の年平均伸び率は3〜4%が見込まれる。世界的には一部の新興国を除いて、銅需要は横ばいないしは若干減という状況にあり、中国の銅消費量の伸びが今後も世界の銅消費の伸びを牽引していくことは間違いないと考えられる。 こうした状況を踏まえ、当研究所として、中国銅産業(電線産業、伸銅業、スクラップ)について、現状を把握するともに今後の課題や展望について分析を行った。