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伸銅品の主要ユーザー市場 
商品番号:No.228 |
メーカー名:MERIIJ|型番:No.228
インターネット価格 \10,000
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 当研究所では昨年度の調査で、日本の伸銅業の国際競争力の調査として銅条と銅管を取り上げ、その主要な需要先の半導体リードフレームとエアコン市場に焦点を当て調査を行った。その結果、前者は現在なお競争力が高い状況であったが、後者は競争力が失われつつある状況であった。2000年代をピークに伸銅品の生産量は減少してきており、輸出量も伸び悩み、ほとんどの品種で国内需要に頼る状況の中、銅条、りん青銅条、その他条などの条材のみが国際競争力を維持していることが把握された。    これは主として上記のリードフレームの他、エレクトロニクス用コネクター市場と自動車市場に対応するものである。リードフレームは電子部品市場の中でも高級品種において国内企業がいまだに圧倒的な競争力があることが一因である。また、エレクトロニクス用コネクター市場では、米国企業の日本法人と国内企業が小型、高速化などの先端領域で高い技術力を有しているためである。国内伸銅による高性能高品質なコネクター材料が大きな寄与をしている。自動車用コネクターにおいては日本の2大ワイヤーハーネスメーカーの世界シェアが高いが、これは日系の自動車メーカーが先鞭をつけた自動車の軽量化において、小型端子の開発で優位性を獲得しグローバルな製造供給体制を有しているためである。   また、ワイヤーハーネスに用いられる端子も我が国の端子材料の優位性が貢献している。接続部品としてのコネクターは、バネ材を不要とする構造の開発が始まっており、また、最近の台湾企業の技術力の進歩が日本のコネクター企業を脅かし始めている。これに用いられる材料の競争力を維持しながらこれまで以上に海外の市場に対応していく必要がある。